7月 大暑 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)
真っ青な空と濃い緑の山の間を碧(みどり)色の川が流れ、地面から立ち昇る逃げ水が川沿いの百日紅(サルスベリ)を揺らす。
村の暦のなかで最も色彩が鮮やかなこの時期の事を、二十四節気で大暑、七十二候で土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)というそうです。
暑さと忙しさにぼうっとしてしまうこの頃ですが、花の色や空の色にハッと目が冴えます。
美しいむらづくり委員会「暦くらす」
今月は7月29日(土曜日)瀬音公園にて東白川村美しい村づくり委員会主催の「暦(こよみ)くらす」鮎の友釣り体験を開催しました。
漁業組合の方7名から指導を受けながら、15名の参加者が鮎釣りに挑戦しました。
この体験会は、村で培われてきた季節を感じる「暦の暮らし」を残したい人と知りたい人をつなぐことを目的に東白川村美しい村づくり委員会で企画しました。
今回、私は皆様が釣った鮎や川魚を焼く準備のため、炭をおこしたり食べ物の準備をしていたため、参加者の皆様の様子を遠くから眺めていました。
楽しそうな様子にこちらも嬉しくなりつつもちょっと寂しく思っていた所、前回朴葉寿司づくりを教えてくださった名人と、瀬音公園のご近所の方が様子を見に来てくださいました!
その上なんと、ナスやピーマンを焼いたりと準備をいっしょにしてくださいました!ナスもただ焼くだけでなく、「昔はこんなものしか食べるものが無かったから…」と丁寧に焼いたナスの皮をむいて、しょう油やミョウガ、鰹節と和えて素敵な一品に。そのナスがおいしかったことはもちろん、優しいお心遣いが本当にとても嬉しかったです。
前述のとおり「暦くらす」は、村で受け継がれてきたコトやモノを伝えていきたい人と知りたい人が出合うきっかけづくりとして開催しています。伝えていきたい、繋いでいきたい物事は、伝統的な文化や行事といったわかりやすいものだけではなく、こういった家庭料理や気遣い、人のあたたかさといった、目に見えないものも多分に含まれているんだなと感じました。
美しい村だより
今回も、美しいむらづくり委員会で話し合われた内容をまとめたものを自治会長配布にてご覧いただけます。読んでいただけたら嬉しいです。
染織
7月8日岐阜市林陽寺さんで開催された「∞(はち)の市」に参加させていただきました。私は自分の小さな織の作品と東白川村のお茶、織と繕い物のワークショップの店を出店しました。
梅雨の蒸し暑い時期だったので、試飲用に水出し茶をたくさん用意していきました。試飲のおかげか、この日は持って行ったお茶12個のうち10個売れました。
織のワークショップも、子供から大人まで、いろいろな方がとても集中して参加してくださいました。一心に織る人々の空間は、凛(りん)として心地よい美しさがあります。私は普段一人で制作をするため、他の方とこういった時間を共有することがありません。そのためより感動的な風景でした。
市(いち)に来てくださった皆様、本当にありがとうございました。
じりじりと真夏の太陽が、身体から水分と気力を奪っていくような時期ですが、皆様疲れたら冷たいお茶でも飲んで一休みしましょう。