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初詣(はつもうで)
初詣は、元日の朝、宮参りをすることです。最近は、有名な神社や寺院にお参りすることが多くなりましたが、東白川村では多く、土地の産土神(うぶすながみ)である神田神社、越原神社、五加神社、子護神社、神明神社に参詣します。
各神社では神職や氏子総代など役職員の人たちが前日から出仕し、境内の清掃や松飾りなど迎春の準備を整えています。特に神職は潔齋(けっさい)して神前に奉仕します。元日の午前零時になると大太鼓が打ち鳴らされ、社前の大篝火(おおかがりび)の光の中で歳旦祭(さいたんさい)が営まれます。
人々が初詣に行く時間はそれぞれで、元日の午前零時より前に家を出発し、目的の神社に着き元日の午前零時になるのを待って年越しで参詣する人、テレビやラジオで除夜の鐘を聞き終わってからでかける人、家庭での元日の朝の諸儀礼を済ましてから行く人などさまざまです。中には、松の内はよいとして、元日を過ぎてから寺社参りをする人も、ままあるようですが、いずれにしても、昔のしきたりのとおり元日のうちに初詣する人が多数です。 その年、厄年に当たる人が「厄落し」として、初詣の途中で硬貨を紙にくるんで落とす風習が、つい最近までありました。しかし、それを拾うとよくないことがあるという俗信があったので、だれも路上で見ても見ないふりをして通り過ぎました。
昔は「恵方詣(えほうまい)り」といって、その年の干支(えと)によって最も吉とする方角(恵方(えほう))に当たる神社に参詣しました。また、初詣でするまでは人と口をきかないとする風習もあって、朝暗いうちに宮参りしたものです。