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年神棚(としがみだな)などの飾り付け
正月を迎えるための年神棚や神棚などの飾り付けも、歳暮の大きな仕事です。普通、12月30日に行います。
まず、その家の神棚の近くに歳徳神(としとくじん)を迎えるための棚を作ります。大きめの板を天井から吊(つる)すこともあります。これに鏡餅を三方(さんぽう)にのせて置き、鏡餅の上には「代々永続」の縁起から橙(ダイダイ)またはミカンを載せ、干柿、栗、子福豆(こぶくまめ)、田作り、昆布などを添えます。常時家に祀(まつ)る神棚にも同様の飾り付けをします。祖霊棚には小さな餅を用い、祖霊の数だけ同様の飾り付けにして供えます。なお、三方がない場合や場所が狭いとき、その他、神棚、祖霊棚の飾り付けには半紙大の和紙を斜めに2つ折りして敷きます。
元旦の朝用いる雑煮用の餅も別の容器に飾って年神棚にお供えしておきます。
年神棚などには紙垂を結んだ榊(サカキ)を供え、上部に、紙垂を付けた注連縄を張ります。この場合、注連縄は、よりはじめが向かって右になるようにします。
これで年神棚などの飾り付けは完了ですが、この日から正月3日までは毎日、水、塩、洗米、神酒を供え、灯明を献じます。大根(ダイコン)を輪切りにし爪楊枝(つまようじ)を刺した灯明台にろうそくを立てて灯明とします。これは、ろうそくが燃え切っても大根で消火するように考えた先人の知恵です。
なお、母屋(おもや)以外の土蔵、納戸(なんど)、物置、畜舎、蚕室、作業小屋などの建物、金庫、机、箪笥(たんす)、臼(うす)、その他大型の道具類、かまど、井戸(いど)、炊事場、きれいに洗って1か所に集めた農具類などにも同様に重ね餅を飾ります。