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花餅(はなもち)
花餅(餅花ともいいます)は正月の飾り物です。花のない正月に、格好のよい木の枝などに餅を付け、花に見立てて飾ります。
搗きたての餅が、木につけやすいので、なるべく餅搗きの直後の餅を1から1.5cm立方ぐらいの賽(さい)の目に切り、あらかじめ、門松迎えのときに準備してある、小枝が無数に伸びた台木に、花のように付けます。出来上がると紙垂(しで)をつけ、床の間や出居(でい)の鴨居(かもい)などに取り付けて飾ります。この場合、取り付け部分には紅白の水引(みずひき)をかけます。
花餅をつける台木は、カツウルシ(捩木(ネジキ))、シデなどのほか、先端部分を適当な長さに切って葉を全部取り除いた竹も用います。また、花餅には紙垂のほか、紙製の小さな大福帳、千両箱、小判、枡(ます)、おかめやひょっとこの面などを吊(つる)して賑(にぎ)やかにすることもあります。