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夏越祓(なごしのはらえ)
夏越祓は、中古、毎年6月と12月の晦日(みそか)に、文武百官を朱雀(すざく)門前の広場に集めて、人々の半年間の罪や穢(けがれ)を祓(はら)い清め、無病息災などを祈るために行った大祓(おおばらえ)の神事で、現在も宮中や各神社の年中行事となっています。夏越祓は「六月祓(みなつきばらえ)」ともいい、「なごし」は「和(なご)し」で、神慮を和らげる意味だともいわれています。
多くの神社では「茅輪(ちのわ)くぐり」といって茅(チガヤ)または藁(わら)をたばねて作った大きな輪を鳥居などにかけ、病気・厄除(やくよ)けの呪(まじな)いとして人々にくぐらせます。これは、蘇民将来(そみんしょうらい)が武塔(むとう)神に1夜の宿を提供したところ、「もしも、後世に疫病があったならば、蘇民将来の子孫であるといって茅の輪を腰の上につけなさい」といわれ、そのとおりにして疫病を免れることができたという神話に基づくといいます。
東白川村の各神社では、神職が古くから伝わる大祓詞(おおはらえことば)を読み、切麻(きりぬさ)(紙と麻を小さく切ったもの)を左、右、左の3回まいて清めます。
なお、年末に行う大祓は、「年越祓(としこしのはらえ)」といいます。(別項「年越祓」を参照してください)