田舎暮らしのススメ 「石窯を作り、ピザを焼く」
【注意!】
※この記事は、東白川村でスローライフを実践する村人が、自力で自宅内にピザ窯を作ったエピソードを記事にしています。
東白川村では、「ピザ窯作りの指導、支援や援助、販売等」は行っていません! 予めご了承ください!!
※この記事は、東白川村でスローライフを実践する村人が、自力で自宅内にピザ窯を作ったエピソードを記事にしています。
東白川村では、「ピザ窯作りの指導、支援や援助、販売等」は行っていません! 予めご了承ください!!
「石窯を作り、ピザを焼く」
やりたいと思っていても出来ないことありますよね。
これからご紹介するのは、ナポリ窯と呼ばれるイタリアのナポリ地方で使われているものです。
コンパクトで半球体が特徴のナポリ窯。
やりたいと思っていても出来ないことありますよね。
これからご紹介するのは、ナポリ窯と呼ばれるイタリアのナポリ地方で使われているものです。
コンパクトで半球体が特徴のナポリ窯。
東白川村でふんだんに作られているヒノキの薪で窯を温めて、その輻射熱を利用してピザなどを焼きます。
ピザ窯作りについて
作業は、図面を作ることからスタートです。
窯に必要な土地は約1坪(1800mm×1800mm)。
石窯は火を使うので、家の隣接はあまりお勧めできませんが、一度作ったらもう動かせないので、場所選びは慎重に…。
写真は、基礎となる部分を掘りこんで、捨てコンと呼ばれる簡易な下地を作ります。
窯に必要な土地は約1坪(1800mm×1800mm)。
石窯は火を使うので、家の隣接はあまりお勧めできませんが、一度作ったらもう動かせないので、場所選びは慎重に…。
写真は、基礎となる部分を掘りこんで、捨てコンと呼ばれる簡易な下地を作ります。
基礎枠を、ブロックを使って積み上げます。
幅は、400mmのブロックを3つと、一辺の角にブロック端がきますから、1300mmの正方形です。
石窯の高さは、使う人に合わせることになります。火を燃やしたり、ピザの出し入れのしやすさを想像して、今回は、800mmの高さにします。写真のブロックですと4段積みで約800mmになります。
ブロックの目地(つなぎ目)には、モルタルと呼ばれる細かい砂を使ったコンクリートで接合します。
立っている鉄パイプは、ゆくゆくブロックの積み上げが変形しないように補強に入れます。
幅は、400mmのブロックを3つと、一辺の角にブロック端がきますから、1300mmの正方形です。
石窯の高さは、使う人に合わせることになります。火を燃やしたり、ピザの出し入れのしやすさを想像して、今回は、800mmの高さにします。写真のブロックですと4段積みで約800mmになります。
ブロックの目地(つなぎ目)には、モルタルと呼ばれる細かい砂を使ったコンクリートで接合します。
立っている鉄パイプは、ゆくゆくブロックの積み上げが変形しないように補強に入れます。
石窯は相当な重量になるため、土を詰めておくと時間とともに沈下する恐れがあります。
相当な重量のため、時間が経過しても、沈下しないような詰め物をします。
こうしたものがなかったら、石を入れて、幾度も金棒で突き込んでおくとバッチリです。
写真は、ブロックの基礎の中に、ブロックと古瓦を入れた様子です。
ここまでで、ブロック70丁、セメント4袋程度、砂10袋程度を使いました。
相当な重量のため、時間が経過しても、沈下しないような詰め物をします。
こうしたものがなかったら、石を入れて、幾度も金棒で突き込んでおくとバッチリです。
写真は、ブロックの基礎の中に、ブロックと古瓦を入れた様子です。
ここまでで、ブロック70丁、セメント4袋程度、砂10袋程度を使いました。
いよいよ台座が出来上がります。
ブロックや、石などを詰め込んだところへセメントを混ぜ込んだ砂を入れて、ハンマーなどで表面を叩いて平坦にします。
砂にセメントを混ぜ込んでおかないと、石の隙間へ砂が落ち込み、やがて陥没することが予想されるため、セメントを混ぜ込んでおきます。
ブロックや、石などを詰め込んだところへセメントを混ぜ込んだ砂を入れて、ハンマーなどで表面を叩いて平坦にします。
砂にセメントを混ぜ込んでおかないと、石の隙間へ砂が落ち込み、やがて陥没することが予想されるため、セメントを混ぜ込んでおきます。
写真は、台座の上に耐火モルタルを置いたところです。
ピザは窯の温度が約400度前後で焼き上げます。
このため窯の温度もかなりの高さに耐えることが条件です。
一般的に200度を超える環境では、普通のセメントやレンガは使えないため、耐火モルタル、耐火レンガを使います。
耐火モルタルには、SK32,SK35のような格があります。
この規格はどちらを利用してもよいと思われますが、レンガとモルタルの耐火度を揃えるとよいようです。
耐火モルタルの上に、耐火レンガを敷き詰めます。隙間(目地)には、やはり耐火モルタルを詰めておきます。
耐火モルタルは、レンガとの相性もあるため、お近くの左官屋さんなどに相談して購入されることをお勧めします。
これで、高さ約80センチの台座が出来たので、次は窯本体の制作に取り掛かります。
ピザは窯の温度が約400度前後で焼き上げます。
このため窯の温度もかなりの高さに耐えることが条件です。
一般的に200度を超える環境では、普通のセメントやレンガは使えないため、耐火モルタル、耐火レンガを使います。
耐火モルタルには、SK32,SK35のような格があります。
この規格はどちらを利用してもよいと思われますが、レンガとモルタルの耐火度を揃えるとよいようです。
耐火モルタルの上に、耐火レンガを敷き詰めます。隙間(目地)には、やはり耐火モルタルを詰めておきます。
耐火モルタルは、レンガとの相性もあるため、お近くの左官屋さんなどに相談して購入されることをお勧めします。
これで、高さ約80センチの台座が出来たので、次は窯本体の制作に取り掛かります。
写真のベース部分は、石窯の焼き面になる部分なので、いくつか注意点があります。
やはり、一番気をつけたいことは、器具を使ってピザを出し入れするので、凹凸が少ないことは大切です。
次に、窯内のベース部分の奥が1センチ程度上がっていた方が使いやすいということです。それは、ピザをターナーと呼ばれるヘラのようなものですくい上げたりしますが、水平だとピザが逃げてしまいますが、ベース面がいわゆる「受けている」状態であると使いやすいと思います。
運良く陶芸用の棚板をいただいたので、周囲を少しカットしました。
もちろんレンガを敷き詰めた状態でも問題ありません。
傾斜は、板の下の耐火モルタルの量を調整することで高低差を付けました。
やはり、一番気をつけたいことは、器具を使ってピザを出し入れするので、凹凸が少ないことは大切です。
次に、窯内のベース部分の奥が1センチ程度上がっていた方が使いやすいということです。それは、ピザをターナーと呼ばれるヘラのようなものですくい上げたりしますが、水平だとピザが逃げてしまいますが、ベース面がいわゆる「受けている」状態であると使いやすいと思います。
運良く陶芸用の棚板をいただいたので、周囲を少しカットしました。
もちろんレンガを敷き詰めた状態でも問題ありません。
傾斜は、板の下の耐火モルタルの量を調整することで高低差を付けました。
写真は、入口の板を付け足して、ベースを完成させた状態です。
入口の板は、必須ではありませんが、あった方がいろいろな調理の場面で役に立ちます。
入口の板は、必須ではありませんが、あった方がいろいろな調理の場面で役に立ちます。
ベース部分が出来上がったら、壁面の積み上げに取りかかります。
写真は、直径700mmの円を描いたところです。この円の内側が、燃焼部分になります。
今回は、ピザの大きさの標準を350mmとして、この円の中央で焼くことになります。
その周囲に、燃焼中の木などを押しのけて使いますから、直径700mmは大きいわけではありません。
写真は、直径700mmの円を描いたところです。この円の内側が、燃焼部分になります。
今回は、ピザの大きさの標準を350mmとして、この円の中央で焼くことになります。
その周囲に、燃焼中の木などを押しのけて使いますから、直径700mmは大きいわけではありません。
窯本体の基礎にあたる部分が出来上がったので、いよいよ窯の積み上げに移ります。
写真は、入口部分を正面から見たところになります。
口元は、小さければ小さいほど、熱を放出しないという点では良いのですが、薪を出し入れしたり、ピザを入れたり出したりと、大きい方が作業性が良いため、大きさは難しいところです。
半円形に切った厚めの発泡板を何枚も重ねて口元の型を作ります。そのラインに沿ってレンガを置きます。
写真は、入口部分を正面から見たところになります。
口元は、小さければ小さいほど、熱を放出しないという点では良いのですが、薪を出し入れしたり、ピザを入れたり出したりと、大きい方が作業性が良いため、大きさは難しいところです。
半円形に切った厚めの発泡板を何枚も重ねて口元の型を作ります。そのラインに沿ってレンガを置きます。
この時、レンガの隙間に、焼き物(茶碗や皿など)の割れた片を詰め物(写真下)にして、叩き入れます。
耐火モルタルを詰めることでも良いのですが、耐火モルタルは乾燥すると収縮するため、こうした詰め物をすると、一つ一つのレンガに力がかかり、人間が上に乗っても大丈夫な強さになります。
耐火モルタルを詰めることでも良いのですが、耐火モルタルは乾燥すると収縮するため、こうした詰め物をすると、一つ一つのレンガに力がかかり、人間が上に乗っても大丈夫な強さになります。
レンガは、いろいろな種類が売られています。
標準的なサイズは、長さ230mm×幅115mm×厚み65mm。
この半分のものや、写真右側のように、厚みがテーパーになったものなどあります。
今回の入口付近は、アーチ形にしたかったので、テーパー状のレンガ(写真右)を使用しました。
標準的なサイズは、長さ230mm×幅115mm×厚み65mm。
この半分のものや、写真右側のように、厚みがテーパーになったものなどあります。
今回の入口付近は、アーチ形にしたかったので、テーパー状のレンガ(写真右)を使用しました。
全体の積み上げは、面に描かれた円に添ってレンガを並べます。
今回の石窯づくりは、mixiで知り合った「オレンジピールさん」に教えていただきました。
オレンジピールさんの店には、もっと立派な石窯が鎮座しています。是非、ご覧ください。
今回の石窯づくりは、mixiで知り合った「オレンジピールさん」に教えていただきました。
オレンジピールさんの店には、もっと立派な石窯が鎮座しています。是非、ご覧ください。
レンガを丸く積み上げていくと、いよいよ形が見えてきます。
丸い形状に耐火レンガを積み上げるのに、土を使います。土はどんなものでも結構です。
多少湿り気があれば、丸い形状に成型できます。
この土は、耐火レンガの接合部分のモルタルが乾いたら、入口部分から全部掘りだします。
丸い形状に耐火レンガを積み上げるのに、土を使います。土はどんなものでも結構です。
多少湿り気があれば、丸い形状に成型できます。
この土は、耐火レンガの接合部分のモルタルが乾いたら、入口部分から全部掘りだします。
丸い形状に合わせて、耐火レンガを張り付けていくと、隙間ができますから、陶片を入れて形を作っていきます。
この陶片を丁寧に入れていくことで、耐火モルタルなどを入れなくても、人間が上に乗れるぐらい丈夫なものになります。
写真が、一層目が出来上がった状態です。
この陶片を丁寧に入れていくことで、耐火モルタルなどを入れなくても、人間が上に乗れるぐらい丈夫なものになります。
写真が、一層目が出来上がった状態です。
この図のとおり、二層構造にしました。
一層目と二層目の間は、50mm幅の木を張り付けて、その上に二層目の耐火レンガを貼り付けます。
一層目と二層目の間は、50mm幅の木を張り付けて、その上に二層目の耐火レンガを貼り付けます。
写真が、厚さ50mmの木片を張り付けたところです。
この木片は、燃えてなくなるのか、炭化して形を留めているのか、壊さないとわからない代物です。
この木片は、燃えてなくなるのか、炭化して形を留めているのか、壊さないとわからない代物です。
二層構造に耐火レンガを積み上げて、窯本体は完成です。
中の土は、入口から掘りだします。
直径70センチの焼き面が出来上がっています。
中の土は、入口から掘りだします。
直径70センチの焼き面が出来上がっています。
入口は、そんなに大きい窯ではありませんが、温度を保つために必要なので、陶芸用の棚板を成形して作りました。
真ん中の窓は覗き穴ですが、レンガを立てればふさげる高さにしました。
真ん中の窓は覗き穴ですが、レンガを立てればふさげる高さにしました。
次に、煙突を設置し、屋根をかけます。
煙突は、高ければ高いほど吸い上げもよく、燃焼がよくなるため、約3メートル程度の煙突を用意しました。
屋根接合部分は、雨漏れの心配もあるため、写真のように屋根の勾配に合わせて斜めの特注品を作ってもらいました。
写真中央下にある円盤のようなものは、ダンパーと呼ばれるもので、煙突の中央部分に取り付けて、排気量を調節する役目をします。
ピザなどの調理中は、ダンパーを水平にして排気量を抑えて、熱が逃げないなどの調節を行います。
煙突は、高ければ高いほど吸い上げもよく、燃焼がよくなるため、約3メートル程度の煙突を用意しました。
屋根接合部分は、雨漏れの心配もあるため、写真のように屋根の勾配に合わせて斜めの特注品を作ってもらいました。
写真中央下にある円盤のようなものは、ダンパーと呼ばれるもので、煙突の中央部分に取り付けて、排気量を調節する役目をします。
ピザなどの調理中は、ダンパーを水平にして排気量を抑えて、熱が逃げないなどの調節を行います。
石窯に煙突を取り付けた様子です。石窯の上部30センチぐらいのところにダンパーを取り付けました。
写真では、ダンパーのツマミが少しだけ見えています。
写真では、ダンパーのツマミが少しだけ見えています。
片流れの屋根を設置して石窯の完成です!!